すっかり忘れてた『TVピープル』
皆さんこんにちは。
ただいまカミュの『異邦人』を読んで、あまりの凄さと意味のわからなさに衝撃を受けている梅吉です。
子供のように、
ねえ、なんで殺すの?
と連呼してしまいました。
…なんで殺すの???
頭の上にはてなマークが浮かぶとは、まさにこのことですね…。
次回、またちゃんとこの本については記事を書こうと思います。…書けるかな。
だんだん、この本の凄さがわかってきつつあるので、もう少しお待ちください…。
そして、もし理解できる人がいたら教えてください!
よろしくお願いします。
で、ですね。
ででん
前に某本屋さんで探してくれ、と頼んだら
TV雑誌か何かですか?
と言われたことがあります。
うーん!確かにそんな雑誌ありそう!
わからなくもないっ!Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
れっきとした小説ですねえ。
なぜこのタイミングでこれを紹介するかと言いますと、、、
実はこの小説の
英語版がNHKのラジオで放送されることになった
のですが、、、
実は梅吉、放送の日にすっかり忘れていました(^^;;
とほほ。
しかし、CDも出ないそうですし…。
悔しいです(*`へ´*)
再放送があるみたいですので、そのときは絶対逃しません!!!
ラジオの録音の仕方が全くわかりませんので、模索中ですが。
しかもこの小説、はっきり申し上げまして、、、、、
梅吉が世界一大好きな短編です!!!!
しかししかし、、、、
その難解さゆえ、
この短編の良さをわかってくれる人は周りに1人もいませんっっっっ!!!!!(。-_-。)
なーんかマイナーなんですよねえ。
なんででしょ。
主人公は電気会社の広告部に勤める男性。
妻は出版社で料理関係のニッチな雑誌を作っている。
そんな設定です。
で、流れはお決まりの、、、、
カーヴァースタイル!!!!!
決まりました。
他の春樹の短編(というか、長編の『ねじまき鳥クロニクル』とかでもそうですね)でも見られるのですが、
主人公は配偶者を喪失します。
お決まりですよね。
それが、また主人公にはなんでかはわからない。
良いですよねえ。
現実でだって、なんでこんなことが起こるのかはわからない、ってことだらけですもんね。
でも、きっと答えはあるのです。
本編中で、それはTVピープルが答えを言っているのでは、と思います。
おそらく。
まあ、それは、読んで探してみてくださいね。
話としては、、、
彼のもとに、突然TVピープルという小人が現れる。
ちなみに、TVピープルは複数います。
そんでもって、TVピープルたちは彼の家に来て突然TVを置いてしまう。
妻が大事にしていた雑誌なんかを平気でどかしながら、いきなり部屋に入ってくるのです!!
しかし、妻は全くそれに気づかない。
ある日突然、会社でもTVピープルが現れるようになって…??!!
と、いう話なのですが…
話も面白いんですが、ね。
この短編、、、
無駄が一切ないんです!!
良い短編が必ずそうであるように、この作品も無駄な文章とあうものがありません!
しかもテンポが良い。
同じ言葉を二度繰り返したり、だんだんとフェードアウトしていく文章は、
アメコミのアニメのようなテンポの良さを思わせます。
ああ、もうこればかりは読んでもらうしかないのですが。
もう、テンションとしては著者が一気に書き切ったのであろう、一続きの文章なんです。
文章の流れが綺麗すぎる。
そして、一読した人はお分かりでしょうが…
…
擬音の使い方が特徴的すぎる!!!
ックルーズシャャャタル•ックルーズシャャャタル•ッッッッックルーズムムムス
とか
サリュッッップクルゥゥゥツ
とかね。
またね、これが短編映画見てるみたいで良いーんですよねえええええ。
…銀魂みたい。
これがまたこの短編を映画っぽくしてるというか…。
この擬音が素晴らしいんですよ。
あ、ちょうど『ジョジョ』シリーズを読んでいるんですが、あれもすごい特徴的な言葉とかポーズとか出てきますよね?
漫画ですが。
この擬音は、ああいう感じなんです!!
(ちょっと違うかもですが…)
で、ですね。
一読した方はおそらく、、、
、、、
読んでも意味がわからない
と思います。
うん。私もまだきっちりとはわからない。
わかるものではないのかもしれません。
いや、もちろん理由はあります。
けれど、なぜウサギとかカメとか虫とかではなく、虎だったのか?
もちろんそこに何らかの意味はあると思います。
しかしですよ。
そこに本質的な意味は無いのです。
虎になったからなった。
まあ、そういうことです。おそらく。
とはいえ、皆さんそんな説明では、納得できませんよね。
そこで、今回は私なりのこの『TVピープル』の解釈を述べさせて頂きます。
あんまり、評論家さんたちもこの作品に関しては言及していませんからね…
1Q84はめちゃくちゃ反響ありましたのにね。
…やっぱりマイナーなのかしらん(´・_・`)
私なりの解釈としては、
TVイコールその時代のマスコミ全体(いわゆるTV)と考えています。
TVはそのメタファー。
わかりやすい象徴なんです。
だから、TVピープルは雑誌を平気でどかして、TVを置く。
TVというものが、雑誌などに影響を与えているんですね。
雑誌もマスコミですが、TVの力がかなり大きいことを表しているのかもしれません。
それに、TVピープルは他の人にとってはなんも疑問を持たない対象として描かれています。
つまり、大方の人にとってはスルーしている存在なのです。
大方の人は、TVピープルに話しかけない。
しかし、認識はする。
ぶつかりそうだったら機械的によける。
ただ、彼ら(TVピープルの存在)の話はタブー。
話そうとすると、思いっきり無視する。
しかし、主人公だけはTVピープルの存在に疑問を持っています。
主人公は電気会社に勤めながらも、エレベーターを使わず、部屋にはテレビも無い生活をしています。
なんか、これもこの話のミソというか、カギですよね。
そして最後の場面になるわけです。
最後は読んでからのお楽しみにしたいですが…、
おそらく多くの読者が、
???
ってなると思います。
しかし、テレビ(というメタファー)によって言論、あるいは考えを剥奪されたと考えたら、わかるのでは無いでしょうか。
と、ここまで来てピンとくる人はいますよね。
なんか似てるなあ、と。
そうそう。
ジョージ•オーウェルの『1984年』ですよね!!^ ^
そうです。
日記をつけるのも刑罰にあたります。
この話と似ていますよね。
多分、春樹の『1Q84』はこの物語の進行形というか、さらに未来を描いたと言えるでしょう。
確かに『TVピープル』は、自分の意見の通らなさとマスコミの強さを描いた側面も確かにあるかもしれません。
しかし、その後の『1Q84』では、春樹はある意味で真逆のことを書いています。
まあ、本質的には同様だとも思うんですけどね。
説明して行きます。
『1Q84』ではリトルピープルなるものが出てくるんですけど、、、
これ、当然、わかりますよね。
ビッグブラザーの対義語です。
『1Q84』ではリトルピープルという、今までサイレントマジョリティであった存在(のメタファー?)が何かを動かしている。
当然、リトルピープルがなんなのかは、作中では明かされません。
具体的な力や手段はわかりませんが、ヒロイン(ふかえり)の幼馴染を傷つけることもあります。
…わかってきましたでしょうか??
結局、ビッグ•ブラザーだろうと、リトルピープルだろうと、やってることは大して変わりないのかもしれませんね。
もしかしたら。
…………
と、ここまでダラダラと語ってきたんですが!
それを語ると非常に長い!というかぶっちゃけ面倒!\(^o^)/
になってしまうので(笑)
機会があれば、今後別記事で語ります。
しかし、例のごとく、
読み込みにかーなーりー時間を要するため、書けるかどうかは疑わしいです(笑)
今のところ、春樹は別の小説を再読しているので、そちらの方を書けたらいいな、と思います。
まあ、春樹は
難しいんですけどね!!!
感想を書くのが!!!
私としては、かーなーりーいいいい…
読み込まないと書けないです!
力不足ですねえ(。-_-。)
サリュッッップクルゥゥゥツとは行かないみたいです(^^;;
とほほ。
というわけで、
梅吉はしばらく『TVピープル』の英語版を聞きながら、楽しく英語を覚えてみたいと思います。
次はラジオの日にちを忘れないように…(笑)
皆さんもよろしければ、『TVピープル』読んでみてくださいね♪
まあ、良さが伝わりづらい作品だとは思いますが…
私はほんとーーーに大好きな作品ですので。
ではまた!明日も花マルで〜^ ^